【社長ブログ】北京語と広東語
中央新書で、『広東語の世界(飯田真紀著)』という本が出版されていたので仕事柄(?)購入しました。
私自身、広東語は片言中の片言、ヒアリングも20%わかるかどうかで、いまもオンラインレッスンを受けていますが、上達しません。
ただ広東語が大好き、広東ファンであることは、人後に落ちません。
この本の著者は大学の先生で広東語を中心に言葉の研究をされているようです。
本を読むと、著者は私同様 広東、特に香港の芸能界にはまり、CDを買いあさり、映画もがんがん観たという、やはり香港マニアです。
私もいまは昔、80年代に広州に留学していたということもあり、広東語から入り映画、音楽(私の場合はカセットテープを買いあさりました)にはまりました。
ミスターブー、ジャッキーチェン、チョウ・ユンファなどの作品を見まくりました。特に留学時代に香港のテレビ局で放映されていた連続ドラマ、チョウ・ユンファの『上海灘』はいまでも私ベストドラマです。
就職のために魂を売り、汎用性のある北京語を学びましたが、やはり広東語のリズム感は北京語よりもいいなあと思います。
話を本に戻すと、広東語は中国語(北京語)の一方言という最近の風潮に、著者は異を唱えています。確かに文語を読むときも彼らは広東語発音で読むわけですし、何よりも、発音も全くと言っていいほど、異なるわけですから方言というよりは一つの言語といえるでしょう。ヨーロッパ語系はみな共通点があるものの、各々一つの言語と見なしているわけですから、広東語も独立した言語として今後も広東人にはプライドを持って生きて欲しいものです(笑)。
学生の時に香港に行って、パブでビールを北京語で注文したら、カウンターの若い兄貴に完全に見下した態度で、“好~了~”(ハオーラー)と応対されたことを思い出します。次の機会に香港を訪れた際、少し勉強して、片言の広東語を使いながら街を歩いたら、地元の人の対応、雰囲気がすごくアットホームになり、うれしくなりました。
その時の楽しかった経験が、還暦をすぎても広東語を学び続ける原動力になっていると思います。
現在、たまーに香港に行きますが、外地から来た人が多いこともあるのでしょうが、北京語が通じるようになったなあ、とつくづく思います。
私としてはいつまでも、地元の人には、北京語で話しかける観光客には、“ふん、北京語なんか話すなよ!”という態度で臨んで欲しいです。
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